最近 私の動物病院へ 妊娠した女性から電話がありまして 小型犬を飼っているが「トキソプラズマ」と言う 怖い病気があると聞いたが・・という ご相談がありました。トキソプラズマは 顕微鏡サイズの寄生虫で 主に猫に寄生し多くのほ乳類が中間宿主となり得ます。寄生された猫の便中に多く排泄されます。筋肉や脳に嚢胞が有るため 昔は豚肉などを生で食べるのは良くないと云われていましたが 現在は この嚢胞を殺すように 市場に出す前に冷凍などの処置が法律で決められていて安全になりました。
トキソプラズマ症は確かに 最悪の場合 流産したり 奇形になったりと云うことがありますが それにはいくつかの条件が満たされ無ければなりません。抵抗力のある成人の場合 ほとんど罹患しても 途中で嚢胞の動きを止めてしまいますので 心配いりません。
すなわち胎児の初期 3ヶ月ほどに 非常に攻撃力のあるトキソに母親が初めて触れたときに限られます。ですから かえって猫を昔から飼っている方の方が 免疫力が有って 好都合な面もあります。
もちろん 犬からは うつりませんので 安全です。